みなさんこんにちは!映画などのレビューを行っている旅狼のレビュー小屋です!
今回は、話題の映画『Coda コーダ あいのうた』の作品紹介と感想、見るべきポイントをお話していきます!
アカデミー賞の前哨戦とも言われるサンダンス映画祭で、史上最多の4冠と史上最高評価を獲得した作品。そして、2022年3月末に行われた第94回アカデミー賞で作品賞をはじめとする3冠に輝いた名作でもあります。
エミリア・ジョーンズが演じる健常者の娘ルビー以外、家族全員が聴覚障害という一家を中心に、ルビーの夢と愛とが描かれた物語。自分史上でもNo.1の映画となりました。
迷っている人は本当に見てほしい…! そんな『Coda コーダ あいのうた』についてご紹介していきます!
『Coda コーダ あいのうた』 ストーリー
豊かな自然に恵まれた海の町で暮らす高校生のルビーは、両親と兄の4人家族の中で一人だけ耳が聞こえる。陽気で優しい家族のために、ルビーは幼い頃から“通訳”となり、家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。
新学期、秘かに憧れるクラスメイトのマイルズと同じ合唱クラブを選択するルビー。すると、顧問の先生がルビーの歌の才能に気づき、都会の名門音楽大学の受験を強く勧める。
だが、ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられず、家業の方が大事だと大反対。
悩んだルビーは夢よりも家族の助けを続けることを選ぶと決めるが、思いがけない方法で娘の才能に気づいた父は、意外な決意をし・・・。
Coda コーダ あいのうた 公式サイト
“Coda“という単語は、”Child of Deaf Adults“の略語です。「聾唖の親を持つ子供」「耳が聞こえない親を持つ子供」という意味ですね。『Coda コーダ あいのうた』においては、主人公のルビー・ロッシを指しています。
また『Coda コーダ あいのうた』は、2014年のフランス映画『エール!』のリメイクです。
僕は『エール!』を観たことがないのですが、どうやらすぐに「あ、これって」とわかるようです。実際、物語の流れも結末も同じようなのですが、、まったくそれが影響しないくらい素晴らしい、と口コミでは話題なのです!
『Coda コーダ あいのうた』 一言感想
一言でいうなら、
大好きな一作品になった
ですね!
とりあえず、気になっている方はこのブログを閉じて、近くの上映館でチケットの予約をしてほしい。そして、この記事を読んで少しでも気になった方も、同じく今すぐ次の休みの日のチケットを予約してほしい。
それくらい、推せる作品です。
『Coda コーダ あいのうた』 特徴・魅力・おすすめポイント
『Coda コーダ あいのうた』の特筆すべき魅力とオススメポイントは3つあります!
①聴覚障害者の役を、実際に聴覚障害の俳優が演じている
この作品最大の特徴である「家族全員が聾唖者である」という点をよりリアルにするために、なんとキャスト陣は、本当に聾唖者の演者さんなのです。当然、僕は手話を知らないので、実際に本当のことを言っているかはわかりません。
ですが、映画でありながらドキュメンタリーを見ているような感覚になるくらい、とにかくリアリティを感じる”会話”でした。
だからこそ、しっかりと心に沁みるのでしょうね。。
逆にいうと、そのレベルについていっている主人公ルビー役の「エミリア・ジョーンズ」がすごい。。
②歌声も素晴らしい
主人公のルビーは「歌うのが生きがい」という女の子。そして、合唱部の顧問「Mr.V(V先生)」がその才能に惚れ込むほどの実力を持っている。
当然、役者の歌声も求められるのですが、、それも兼ね備えているのがエミリア・ジョーンズでした。本当に綺麗な歌声で、かつ感動する。歌手でもやっていけるよね?と思うくらいです、本当に。
ちなみに、合唱部の顧問「Mr.V」こと「ヴェルナルド先生」もまたいい人なんだ。。最初はちょっと変な人なのかなぁと思ったのですが、本気で音楽に向き合っているだけなんですよね。
若い時に出会う先生、教師、師匠、メンター。こういう存在がとても大切なんだって、改めて感じさせてくれました。
③人間模様がリアル
上述の①②の総括にもなりますが、とにかくこの『Coda あいのうた』という作品は、リアルなのです。
“家族が馬鹿にされて許せない”
“家族のことで自分が馬鹿にされて自信が持てない”
“好きな人に近づきたい”
“好きな人に冷たくしてしまう”
“自分の夢を追いかけたい”
“でも、家族も支えたい”
さまざまな感情が、カメラワークや”間”、そしてセリフによって伝わってくる。
漁の様子もとても自然で、ルビーにとってはこの生活が当たり前なんだ、ということを感じさせてくれました。
そんな日常ですから、当然会話も下世話なものだったり、笑いがあったりという場面もとても多い。一人で見ているのに、思わず吹き出してしまう場面も多々。笑
まわりでも声がしたので、多分みんな同じだと思う。笑笑
本当に「笑いあり、涙あり」の作品でした。
中でも僕が特に印象に残ったのは、合奏会のシーンです。細かいことはネタバレになるので言いませんが、「”無音”ってこうも意味があるのか。。」と、今思い出しても鳥肌が立つ演出でした。
『Coda コーダ あいのうた』 感想
最後に『Coda コーダ あいのうた』を見た感想をまとめます!
愛の形
「家族との愛」はもちろんですが、「恋人との愛」「恩師との愛」「友人・仲間との愛」。さまざまな「愛」の形が描かれていたと感じました。これもネタバレなので多くは語れませんが、終盤の演出でさまざまなことが想像されて、そこもとても感動しました…。
決して、壮大なストーリーではありません。というか、最近は派手なアクションやアニメ映画ばかり見ていたので質素な物語だとも感じました。
だからこそ、より心に沁みるのです。
等身大というか、とにかく「リアル」で「人間味」に溢れている。
ああ、これが“物語”なのだなぁ…”映画”ってこういうことなのかなぁ…と、なんだかしみじみ感じ入ってしまいました。
障害を持つ方への接し方
障害を持つ方への接し方も考えるきっかけになりました。
僕自身、自分の中では偏見や差別はないと思っているのですが、かといって、「想像できる」と思っていたのは大間違い。自分の想像を絶する不便と怖さ、疎外感が、そこにはあるのだと直感しました。
それを思うからこそより一層、ロッシ一家の絆がとても感動する。
お母さんのセリフで、「娘も聾唖者であってほしかった」「わかり合えない気がした」というものがあります。
自分がわかり合っているつもりでも、相手もそうとは限らない。
これは、障害の有無関係ない人間関係全般に言えることだと思います。そういったことも感じさせてくれる、とても深く、だからこそ感動する映画でした。
『Coda コーダ あいのうた』 まとめ
ということで、『Coda コーダ あいのうた』の作品紹介と感想でした! 「アカデミー賞最有力」という紹介にも頷ける、そんな素晴らしい作品でした!(その後しっかりとアカデミー賞を受賞していますからね!)
気になっている方は絶対に観ておいた方がいい、そんな一作品です。というか、この作品を見て感動しない人いるのか。。と思うくらいです、本当に。
早速2022年のイチオシ作品、ランクトップの作品となりそうです!
何度でも言います。
騙されたと思って、ぜひ一度、劇場でご覧になってみてくださいね!
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