みなさんこんにちは!アニメや映画などの紹介を行っている旅狼のレビュー小屋です!
今回は『PSYCHO-PASSシリーズ』についてお届けしていきます!「サイコパス」と読むアニメーションで、僕の中では一番を争う面白いオススメアニメです!
世界観が結構難しく、わりとグロ目なので万人にはオススメしにくいのですが、、ハマると一気に魅力に引き込まれる、そんなアニメだと僕は感じています!
この記事では、そんなPSYCHO-PASSシリーズについて簡単にご紹介し、見るべき順番、考察や解説、そして作品のどこが面白いのかというオススメポイント・評価をお話しします!
サムネイル画像出典:PSYCHO-PASS 公式ホームページ
“PSYCHO-PASSはメンチカツ”
まずは導入の導入。一番大事なことからお話ししましょう。
それが!題名の!!イントネーション!!!
しょっぱなからちょっとふざけているかもしれませんが、大事なことですよ。ホントに。
冒頭で、題名の「PSYCHO-PASS」は「サイコパス」と読むと書きました。「サイコパス」と書かれると、おそらくPSYCHO-PASS初見の多くの方は、「おかしな奴」や「やべー奴」という精神病質者としての「サイコパス」を思い浮かべると思います。
まず最初のポイントは、「PSYCHO-PASSはその“サイコパス”とは一切関係ない!」ということ!
「PSYCHO-PASS」とは、この物語に登場する一つの重要な用語です。英語の意味と後述する世界観からイメージするに、「心理証明書」や「心理許可証」といった意味でしょう。
そして、肝心のイントネーション。
文字だとめちゃくちゃ伝えにくいのですが、「ヤベー奴」という意味の「サイコパス」は「サイコパス⤵️」ですよね。まぁいつも通り発音していただければ大丈夫。笑
対して、アニメ『PSYCHO-PASS』は「サイコ・パス⤴️」と発音します! “-“のところで一度区切り、語尾は上がる! 「ファスト・パス」みたいなかんじで、区切るところを意識すると自然に発音できると思います!
もうちょっと言うと、“「PSYCHO-PASS」は「メンチカツ」”です! どういうことかというと、“「メンチカツ」と同じイントネーションで「サイコパス」と発音する”ということ! これ一応、公式の発言ですからね!笑
メンチカツ、PSYCHO-PASS、メンチカツ、PSYCHO-PASS、メンチカツ、PSYCHO-PASS…
いいですかみなさん、「サイコ・パス⤴️」ですよ!!笑 でないと精神異常者になってしまいますからね!
PSYCHO-PASS 世界観と用語
さて、発音練習も済んだところで本題のアニメ『PSYCHO-PASS』の紹介に入っていきましょう! まずは、作品とは切っても切り離せない「世界観」からご紹介します。
PSYCHO-PASSの舞台は、近未来の日本・東京。物語は、近未来日本の警察組織と犯罪者たちの戦いを描いたものとなっています。
PSYCHO-PASSの物語は、2112年の11月から始まります。
この時代、日本は世界中で唯一の法治国家として成立しています。世界紛争によって、日本を一歩出るとドンパチバンバンだらけの世界と化してしまっているのです。。
そんな世界で、なぜ日本だけが安心・安全な国を維持できているのか。それが、「PSYCHO-PASS測定」と「シビュラ・システム」のおかげなのです。
「PSYCHO-PASS」と「シビュラ・システム」
「PSYCHO-PASS測定」と「シビュラ・システム」という2つの科学技術によって、この時代の日本では「人の心理状況が数値化できる」ようになりました。この「心理状態の数値」のことを、題名にもなっている「PSYCHO-PASS」と呼んでいるのです。
「PSYCHO-PASS」から一人一人の嗜好や能力を分析し、現在の思考状況はもちろん、職業適性や相性診断までもが可能になっています。そして、PSYCHO-PASSを社会の福祉に役立てようという仕組みが「シビュラ・システム」になります(以降略して「シビュラ」と書くこともあります)。
つまり、PSYCHO-PASSを測定し、シビュラ・システムによって
「このくらいの数値ならこんなこと考えてる」
「この精神状態だからこんな人間」
といったことが正確にわかるようになった世界ということなのです。
こう書くとかなりゾッとする話だと僕は思うのですが、ともあれこのPSYCHO-PASSとシビュラ・システムによって日本の社会は格段に安定します。
まずは、職業適性が正確にわかることによって社会全体の仕事の効率や成果が上昇します。「自分に合った職業」ができることで各人のモチベーションも上がり、社会への還元が大きくなっていきます。自分の心理状態が常に目に見える形でわかり、自分に合った進路も提示してくれる。一見すると、とても素晴らしい社会ですよね!(シビュラでは恋愛診断なんかもあるみたいですから、人間関係でも最適な人物を教えてくれるのです!)
まぁ、こういう世界をどう捉えるか、というところもこの作品のおもしろいところなのですが、、それについてはまた後ほど…!
また、技術革新・農業改革を果たしたことで、日本の食料自給はほぼ無人での生産が可能となり、しかも自給率は100%になります。日本が海外と繋がらなければいけない原因の一つである国内の食料問題を解決したことで、日本は鎖国政策が可能となります。PSYCHO-PASS測定を国内の人間だけに限定することでより精密な測定が可能となり、海外から「危険因子」となりうる存在を完全に排除します。
そして、PSYCHO-PASSの世界観で一番大切なポイント。シビュラ・システム導入と鎖国政策によって、日本は「犯罪が存在”し得ない”世界」になったのです。
犯罪係数
「存在しない」ではなく「存在し”得ない”」と書いたのにはもちろんワケがあります。
精神状態がわかるということは、「その人物が犯罪を起こす可能性」も当然わかるわけです。その「犯罪を起こす可能性」は「犯罪係数」と呼ばれ、犯罪係数は街中のカメラなどで常時測定されています。
作中では、「”心理状況の数値”=”犯罪係数”」とほぼ扱われているので、「PSYCHO-PASS測定」とは「犯罪係数測定」のことだと捉えるとわかりやすくなります。犯罪係数が高い人は犯罪を起こす可能性が高い人物、言うなれば「犯罪者予備軍」と呼べますよね。
そんな人たちは「潜在犯」と呼ばれ、規定値以上の犯罪係数を計測した人は、隔離施設や矯正施設に送られるのです。
つまり、
常時心を数値化し、犯罪する可能性があるかどうかを測定する。
→「犯罪を犯しそうな思考状態」と判断された「潜在犯」は隔離・矯正される。
→犯罪は存在し”得ない”
というわけです。
公安局
しかし、「犯罪が存在し得ない」という想定には例外も存在します。
・規定値超過の犯罪係数を確認したあと、確保されるまでに犯罪を犯した人
・犯罪を起こすまで明確に犯罪係数が上昇しなかった人
・犯罪を起こすために街中のカメラを避けて生活している人
などは、犯罪を起こせますね。
そんな、万が一の犯罪が起こってしまったときに対処するのが「公安局」という警察組織になります。
『PSYCHO-PASS』の物語は、この公安局に所属する刑事さんたちのお話なのです! やっと主人公たちについて、手が届くところまできましたね。このPSYCHO-PASSというアニメは、それだけ設定が細かいのです…!
PSYCHO-PASS 世界観のまとめ
ということで、ここで一度ここまでの流れをまとめましょう。
・近未来の日本では、「シビュラ・システム」と「PSYCHO-PASS測定」によって人の心理状況がわかるようになった。
・心理状況は数値化され、「犯罪係数」と呼ばれる。
・犯罪係数が規定値を超えると、犯罪者予備軍として「潜在犯」という扱いになる。
・犯罪に対処するのは「公安局」という組織。
・そんな公安局に所属する刑事たちの物語こそが、アニメ『PSYCHO-PASS』!!
ちなみに、犯罪係数は「色」でランク分けされています。このことから、「犯罪係数」はしばしば「色相」とも呼ばれ、犯罪係数が上がることを「色相が濁る」とも呼びます。(“色”も作中では重要なポイントです!)
公安局と犯罪
お次は、公安局についてや犯罪への対処法についてをご紹介します!
監視官と執行官
そもそもシビュラ・システムは「厚生省」の管轄となっており、この時代の日本では厚生省が大きな権力を握っています。「公安局」は、そんな厚生省の一組織として存在しています。
現代のぼくたちが生きる日本での「公安」というと「秘密警察」みたいなイメージがありますが、PSYCHO-PASSの世界では「警察=公安局」となっています。ちなみに、実際に犯罪に対応するのは「公安局刑事課」です。もちろん、「公安局に所属する刑事たち」とは「公安局刑事課に所属する刑事たち」という意味ですからね!
そんな公安局に所属する刑事たちは、大きく2つの役職に分けることができます。それが「監視官」と「執行官」です。
「監視官」が上司にあたる役職で、「執行官」は監視官の下につく役職です。ですが、ただの「上司と部下」ではないのがこの公安局。
「執行官」は「潜在犯」から選ばれるのです! つまり、「犯罪者予備軍の一部の人間」が「刑事」をしていることになるのです!
この理由を作中では、
犯罪者と関わる機会が増えれば犯罪者の思考に接する機会も増える。そのため監視官は犯罪係数が悪化しやすく、それを防ぐため。
と言っていました。
まさに、”毒を以て毒を制する“という方法。
犯罪者に近い思考を持つからこそ、犯罪を取り締まることに長けている
というわけもあるみたいですよ!
作中では、何度も監視官を「飼い主」、執行官を「猟犬」と呼ぶ場面が結構あります。この呼び方から、何となく社会構造が見えてくるかんじですよね。。(潜在犯は基本的に忌み嫌われる存在となっているのです。)
ドミネーター
ここからは、公安局の刑事たちの犯罪への対処法についてです。
公安局の刑事たちが持つ武器が、「ドミネーター」という銃になります!
このドミネーター何がすごいかというと、人に向けると瞬時に犯罪係数がわかるという超優れものなのです! その数値をもとに銃の形状が変化し、それぞれに対応した対処がなされます。(「執行モード」と呼ばれます。)
・犯罪係数が基準値である100未満(潜在犯ではない)
→セーフティーがロックされ、発砲できない。
・犯罪係数が100~299(潜在犯、あるいは軽度の犯罪者)
→「パラライザーモード」が起動し、対象を気絶させる。
・犯罪係数が300以上(重大な犯罪者)
→「エリミネーターモード」が起動し、対象を排除する。
(エリミネーターの「対象を排除」はなかなかにグロテスクですので、ご覧の際はご注意ください。)
・ドローンや危険物に対して(人間以外)
→「デコンポーザーモード」が起動し、対象を完全排除する。
ちなみに、ドミネーターには生体認証がついていて、刑事課の人間しか撃てません。また、脳に直接リンクしているようで、握っている間は視界に情報が出てきて声も聞こえるという仕組みになっています。
一番最初のキービジュアルに書かれている
その銃口は、正義を支配する
の「銃口」というのが、まさにこのドミネーターというわけです。
「システム」というのは「シビュラ・システム」のこと。「銃口」のルビが「システム」になっているというのは、ドミネーターが「シビュラの目」と呼ばれているからでしょう。向けた瞬間に相手の犯罪係数がわかるというのは、言ってしまえば「小型版シビュラ」ですからね!
そして、「システム」という言葉が作品全体のキーになるわけなのですが…!
その話はひとまず置いておき、世界観については以上とさせていただきます!ここまでの設定と世界観ですでにワクワクしたというそこのあなたは、もうアニメ第1期を観ていただいてOKですよ!
PSYCHO-PASS シリーズ紹介
世界観をざっくりとご紹介してところで、次はPSYCHO-PASSのシリーズ紹介をしましょう。PSYCHO-PASSには、大きく分けて5つのシリーズがあります。
・テレビシリーズ第1期(PSYCHO-PASS)
・テレビシリーズ第2期(PSYCHO-PASS 2)
・劇場版 PSYCHO-PASS
・PSYCHO-PASS Sinners of the System
・テレビシリーズ第3期(PSYCHO-PASS 3)
・PSYCHO-PASS Providence ←NEW!!
観るべき順番
まずは観るべき順番です。
基本的には放送・公開された順番がそのままPSYCHO-PASS世界の時系列です。ですので、公開順の通りで見るのがオススメです。
テレビシリーズ第1期(PSYCHO-PASS)
↓
テレビシリーズ第2期(PSYCHO-PASS 2)
↓
劇場版 PSYCHO-PASS(映画)
↓
PSYCHO-PASS Sinners of the System(映画3部作)
↓
テレビシリーズ第3期(PSYCHO-PASS 3)
↓
PSYCHO-PASS Providence
になりますね。以下で、それぞれのシリーズをを細かく見ていきましょう。
テレビシリーズ第1期(PSYCHO-PASS)
放送時期
2012年10月~2013年3月:全22話
2014年7月~2014年9月:新編集版全11話(各話1時間)
概要
PSYCHO-PASSの”原点にして最高の作品“との呼び声が高いのが、テレビアニメ第1期です!
新人監視官「常守朱」が公安局刑事課一係に赴任するところから話が始まります。そして、朱や執行官の「狡噛慎也」をはじめとする公安局と、犯罪者「槙島聖護」との戦い、そして、シビュラ・システムが支配する日本を描いた物語です。
作品の脚本が素晴らしいことに加え、“敵”として描かれる槙島聖護というキャラクターの魅力が非常に高いのも人気の秘訣だと思います!
たしか、PSYCHO-PASS関連の動画のYouTubeのコメント欄に、
魅力的な作品は、敵を主人公にしても面白くなりそう
というものがあったのですが、槙島聖護はまさにそういうキャラクターなのです。
新編集版と通常版、どっちを観るべき?
「新編集版」というのは最初の全22話を一話60分に再編集して放送されたものです。なので、普通版の半分の全11話になっています。
初めてPSYCHO-PASSを観るという方は、「新編集版」を観ることをオススメします! シーンの追加や修正がかかっているので、よりストーリーがわかりやすくなっています。
僕も新編集版を観た後に全22話版を観たのですが、たしかに新編集版の方が話をより理解しやすかったですし、キャラクターの魅力もググッと高まっていた印象です!(特に「槙島聖護」についての掘り下げが増えています!)
テレビシリーズ第2期(PSYCHO-PASS 2)
放送時期
2014年10月~2014年12月:全11話
概要
第2期は一話30分で11話。俗に言う「1クールアニメ」です。なので話の量としては、同じテレビシリーズの第1期と比べると半分。
第1期を経て多くの変化があった刑事課一係が、今度は「鹿矛囲桐斗」が仕掛ける犯罪に挑んでいくという物語となっています。
やはり時間が少ないということで若干”詰め過ぎた感”が否めず、しかも一期があまりに素晴らしすぎたことで、この2期が駄作に見えてしまうという不遇の作品と言えます。。まぁどの作品でも「2期目は難しい」と言いますからね…。個人的には十分好きなのですが、はい、1期が神すぎましたね、ホント。笑
劇場版 PSYCHO-PASS
公開時期
2015年1月
概要
第2期から一年半後、日本はついに海外にシビュラ・システムの輸出を開始した。それと時期を同じくして、日本に密入国テロリストたちが不法侵入する。
事件の真相を調べるべく、朱は東南アジアの国「SEAUn」の首都シャンバラフロートへと現地調査へ向かう。シャンバラフロートは、海外での初のシビュラ・システム試験運用地として選ばれた地でもあった。
その先で朱が出会ったのは…。
というストーリーが、劇場版のあらすじになります。(本当はもう少し詳しく書きたいのですが、それだと第1期のネタバレになるので書きませんでした。笑) ファンからは、「まるで第2期がなかったかのように扱われている」と冗談半分まじめ半分で言われた劇場版。笑
実際の内容としては、、第1期のファンとしては超興奮ものの傑作でした! 当然時系列的には2期を観てから観るべきなのですが、本当に2期を飛ばしても全然楽しめる内容にはなっていますよ…笑笑
PSYCHO-PASS Sinners of the System(全三部作)
公開時期
Case.1 「罪と罰」 2019年1月25日公開
Case.2 「First Guardian」 2019年2月15日公開
Case.3 「恩讐の彼方に__」 2019年3月8日公開
概要
劇場版で一応の終着を迎えたと思われたPSYCHO-PASSシリーズ。それが再び動き出したのが「Sinners of the System」という副題がついた劇場版3部作からとなります! 劇場やニュースでは、略して「PSYCHO-PASS | SS」と書かれていることが多いです。
3部作ではありますが、3つが続いているわけではなく別々の3つのスピンオフストーリーという形になっています。
第一作『罪と罰』
一作目の『罪と罰』は、ほんのり劇場版後のPSYCHO-PASS世界を補完しつつ、朱の後輩監視官「霜月美佳の成長物語というかんじ。霜月ファンと宜野座ファンへ向けられた作品という印象でしたね!
第二作『First Guardian』
二作目の『First Guardian』は、テレビシリーズ第1期で常守朱が監視官に着任する前の物語。ですので時系列的には、シリーズで一番最初(古い)ものになります。
1期の一係執行官「征陸智己」と、2期の執行官「須郷徹平」の過去を中心に描くプロローグ的なお話。シビュラ・システムと海外の関係など、より第3期への繋がりを意識していた印象です。ですので、世界観を理解するにはよい作品であったと思います!
また、第1期ファンとしては懐かしい面々が登場するという嬉しい場面も…!
余談ですが、征陸役の声優・有本欽隆さんがこの章の公開前の2019年2月1日に亡くなったため、この作品が有本さんの遺作となっています。
第三作『恩讐の彼方に__』
そして、三作目が「恩讐の彼方に__」です。この作品が、テレビシリーズ第3期への繋がりを最も意識したものとなっています。
舞台は南アジアの小国。
ここまでのシリーズを経て放浪の旅を続けていた狡噛慎也は、この国で「テンジン」という少女に出会います。両親を殺された復讐を誓うテンジンに自己防衛のための稽古をつけながら暮らし始めた狡噛は、その国で起こる内政に巻き込まれていき…
というあらすじ。(こちらも、1期のネタバレになるのでザックリです。)
PSYCHO-PASSファンの多くは、男女関わらず“狡噛慎也ファン”、あるいは“槙島聖護ファン”という方が多いはず。そんな人たちにとっては、まさに「待ってました…!」という作品でしたね!
このSS第三作の公開に合わせて、テレビアニメ第3期の放送決定も発表されたという流れになっています。
ちなみに、「Sinners of the System」は「システムの罪人たち」という意味。この副題、今までのシリーズを観た人なら色々思うところはありますよね!
個人的には”the System”という言い方が“いかにも”って感じです!笑
テレビシリーズ第3期(PSYCHO-PASS 3)
放送時期
2019年10月~12月
概要
完全新シリーズとなった『PSYCHO-PASS3』。一話1時間で全8話という特殊な放送形式なのが特徴。普通のアニメと同じ一話30分枠だとしたら、全16話分になります。
テレビシリーズからは約8年、SS第一作からは約3年後の公安局刑事課一係を描いた物語となっています。舞台は日本・東京と変わっていませんが、今までのシリーズで重要なポイントだった「鎖国政策」が打ち切られ、移民を受け入れているという点が大きな変化となっています。
また、刑事課のメンバーがほとんど一新されているのも特徴です。以前から継続で“レギュラー”メンバーとして登場するのは、1期から分析官として活躍する「唐之杜志恩」と、2期から一係の執行官に着任した「雛河翔」のみ。しかし、ほかのキャラたちも何らかの形で登場しており、「PSYCHO-PASS世界の1つのまとめ」という印象です!
そんな“新たなPSYCHO-PASS”で中心となるのが、「慎導灼」と「炯・ミハイル・イグナトフ」という二人の新人監視官です。彼らと一係が、「ビフロスト」と呼ばれる謎の組織が仕組む犯罪に挑んでいく。そんな物語となっています。
第3期はアニメ放送中、謎だらけの設定や次々に敷かれていく伏線をほとんど回収していなかったのも多きな特徴でした。笑
「まったく終わる気がしない」「3の二期か劇場版あるだろ」という声があとをたたなかったのですが、、その予想どおり、2020年3月27日から『劇場版PSYCHO-PASS3 FIRST INSPECTOR』が公開されました!
劇場版PSYCHO-PASS3 FIRST INSPECTOR
内容は完全に、テレビアニメの最終8話の続き、9・10・11話という位置づけでした。そのため映画公開当初はまさかの、「Amazon プライムビデオでも公開」という仕様になっていました。
3期から登場した組織「ビフロスト」についてや、謎が多かった梓澤廣一と法斑静という人物について、しっかり描かれていたと思います。何より最後の最後で、PSYCHO-PASS4期を期待させる内容だったのが、さらにこの先の期待を煽ります!
まだまだPSYCHO-PASSの世界が描かれ続けるとするならば、ファンとしてはこれ以上嬉しいことはありませんね…!
PSYCHO-PASS Providence
2023年5月、PSYCHO-PASSシリーズ待望の最新作映画が公開されました! その名も、『PSYCHO-PASS Providence』です!
PSYCHO-PASS Providenceの時系列は、Sinners of the Systemとアニメ第3期の間に位置し、最後には3期の冒頭で朱が隔離施設に入っている理由が明かされます。
まさに「これまでの PSYCHO-PASSシリーズのまとめ」に相応しい映画となっており、「朱と狡噛のタッグはやっぱり最高だな…!」と思わずにはいられませんでした!!
この作品からPSYCHO-PASSの世界に入るのはかなり無理があるのであくまでファン向けの作品ですが、だからこそPSYCHO-PASSファンにはぜひ見てほしい最新作でしたよ!
PSYCHO-PASS Providenceの詳しい感想はコチラ!
PSYCHO-PASS 制作スタッフ
今回ご紹介している『PSYCHO-PASS』、放送後はそのあまりのクオリティの高さで一気に話題沸騰となりましたが、実は放送前も注目を集めていました。
それが、制作スタッフ陣の豪華さです!
第1期と劇場版(無印)はほぼ同じスタッフ陣でして、
総監督:本広克行さん
監督:塩谷直義さん
ストーリー原案:虚淵玄さん
脚本:虚淵玄さん、深見真さん
キャラクター原案:天野明さん
となっています。
総監督の本広さんといえば、『踊る大捜査線』シリーズですね! あとは、アイドル「ももクロ」の5人が出演したことで話題となった『幕が上がる』の監督も務めています。
監督の塩谷さんは、動画や絵コンテで多くの作品に関わっていまして、有名どころだと『クレヨンしんちゃん』、『千と千尋の神隠し』が挙げられます。PSYCHO-PASSシリーズすべてで監督を務められています!
ニトロプラスの虚淵さんは、『Fate/Zero』の執筆や『魔法少女まどか☆マギカ』のシリーズ構成と脚本を手がけています。このPSYCHO-PASSも重厚でとても深く、考えさせられることが多い”虚淵作品”となっていますよ!
そして、最後に天野明さん! ぶっちゃけ僕は最初、この方のお名前で一番「おお!」っとなりました。なぜかというと、天野さんはマンガ『家庭教師ヒットマンREBORN!』や『エルドライブ【ēlDLIVE】』の作者さんなのです!
僕が学生時代に一、二を争うレベルでハマっていたマンガが『REBORN』だったので、天野さんの名前を見てびっくり!
ちなみに、PSYCHO-PASS2、劇場版SS、PSYCHO-PASS3については、塩谷直義さん、深見真さん、冲方丁さんが中心となって製作されているようで、本広総監督と虚淵玄さんはほとんど参加していないようですね…。第1期と劇場版の完成度・内容・魅力を感じてしまうと、どうしてもこのお二人がいないことは意識してしまいます…。
ともあれ、このような豪華制作スタッフ陣で描かれたのが、『PSYCHO-PASS』という作品なのです!
一番大事!PSYCHO-PASSを見るべきオススメポイント!評価と考察
ここまで、PSYCHO-PASSという作品についてご紹介してきました! 最後に「PSYCHO-PASSの見どころ」と「見るべきオススメポイント」をお話しします!
メッセージ性・現代への問いかけ
『PSYCHO-PASS』の一番の見どころ・オススメ理由は、なんといっても”メッセージ性“ですね。各話で”テーマ”のようなものが存在し、それが現代の世界や日本の社会への風刺、あるいは指摘のようになっているように思いました。
犯罪係数は「他者からの評価」
まず、「犯罪係数」は「その人へのレッテル」と言い換えられるのではないでしょうか。
PSYCHO-PASSの世界では、「犯罪係数」という数字は正確なものとされていますが、 現代の社会では「学歴・履歴」や「ネットの情報」によってその人のイメージができているところがありますよね。これは良い意味でも悪い意味でもです。
例えば、仮に学歴はあまりよくなかったとしても、ネットを使うことで自身の魅力や価値を伝え、個人の評価を高めている人はいますよね。逆に、本当はすごい人なのにネットで一度悪い情報が出回ってしまい、その人へのイメージが悪化してしまう人もいる。
そして、人は「他人からの評価」に過敏になりすぎてしまう。「自分がしたいこと」ではなく「人から見て”良さそうなこと”」をする。
作中では、人々が「犯罪係数」や「PSYCHO-PASS」、「色相」を過剰に気にする描写が多くあります。加えて、「色相」が悪い人を嫌悪する傾向もある。
槙島聖護はそのような人たちを、「シビュラの奴隷」と表現していました。
自分で考えることもせず、ただシビュラの神託のままに生きる。果たしてそこに、人としての価値はあるのか
と。
「シビュラ」というブラックボックス化された”何か”が算出する「犯罪係数」や「PSYCHO-PASS」という数値ばかりを気にして、「自分の意志」を持ち合わせていない。
こう言いたいわけですね!
「人の意思や意見に流され、自分で考えることをしていない」と。これって、ネットや周りの人の評価ばかり気にする現代の人たちにも、同じことが言えるのではないでしょうか??
個性とは…?
僕は、「自分の意志」、そして「個性」という言葉が、『PSYCHO-PASS』という作品における1つのキーワードだと考えています。第1期4話~5話の「アバター乗っ取り事件」を例にあげましょう。
このお話の概要は、SNS上のとあるキャラの熱狂的なファンが、そのキャラを運営している人(俗に言う「中の人」)を殺害し、自身がなりきると言う事件です。事件の犯人は、同時に3つのキャラを完全に真似るどころか、むしろ本人たち以上にそのキャラになりきります。
確かに、「何者にもなれる」というのはある種の才能かもしれません。役者には最適ですからね。
ですが槙島は、
何者にもなれるというのは、君自身が何者でもないからだ。のっぺらぼうだからこそ、どんな顔にもなれる。
と表現します。
SNS上のキャラというのは、「アイドル」と言っても差し支えありませんね。「idol」とは、「偶像」という意味も合わせ持ちます。「偶像」とは、「人々に崇められて成り立つもの」。つまり、「人の求めに応じるだけの存在だ」と言っているのだと思います。
そして、「人の求めに応じるだけの存在」には「その人自身の個性がない」と表現しているのだと思います。これは先ほどの、「自分の考えを持たず、周りの意思に流されているだけの人間」と言い換えられますね。
加えて槙島聖護は、
アバターを纏ったほうが、人は本音を話しやすい。ある種の自由があるのだろう。しかし、安易に得た自由はチープな万能感に化ける。
と言っています。
「万能感」とは、「自分はなんでもわかるし、なんでもできると思う」こと。
顔がバレないところでは簡単に”自由”が手に入る。けれどそれによって”自分はなんでもできる”と勘違いする人間も多い
と言いたいのではないでしょうか。
SNSやネットとの付き合い方
僕はさらに、「SNSやネットの過信」も取り上げたいです。
この時代、ネットは人間の生活から切っても切り離せない存在となりました。このブログだってネットがないと存在しないわけだし、読んでくださる方もいない。
それに僕だって、ネットの情報を参考にしてレビューを書きますし、旅の計画だって立てます。アマゾンではレビューを見て買い物をするし、ご飯を食べにいくときは星の数を気にします。
けど、最後に判断するのは「自分」なのです。
「レビューはこっちの方が良い、けどこっちが気になるからこっちにしよう!」
「確かにここは人気の観光スポットだけど、あっち風景の方が見てみたいな~」
何でもかんでもレビューや人の評価をアテに”しすぎる”のは禁物ではないか。そう思うのです。
もちろん、これは僕自身が「自分の目で見て、耳で確かめて、肌で感じて、その上で判断したいし、みんなにもしてほしい」という願望を持っているからだというのはあります。ですが、おせっかいかもしれないですが、その方が“自分らしく”いられる。そう思うのです。そしてその方が、“充実している”と。
リアリティー
『PSYCHO-PASS』のもう一つの魅力。
それが「リアリティー」です!
『PSYCHO-PASS』を実際に観ると、「このPSYCHO-PASSの世界、言われてみるとありえなくはない、、」ってなると思うのです!
確かに話は難しく、人によっては槙島聖護の考えは受け入れられない内容かもしれません。逆に、シビュラが創る世界に共感を覚える人もいるでしょう。それはそれで素晴らしいことだと僕は思います。『PSYCHO-PASS』には、あなただからこそ感じられること、考えられることが必ずあるはずですよ!
「もしこの世界に自分がいたら…」
そんな目線でこの『PSYCHO-PASS』を観ていただくと、よりおもしろいこと間違いなしですよ!!
『PSYCHO-PASS』の紹介 まとめ
ということで、今回はアニメ『PSYCHO-PASSシリーズ』の基本的な設定や世界観、評価と考察、おすすめポイントをご紹介してきました!
実は、僕が今回一番伝えたかったのは、“アニメ『PSYCHO-PASS』から得られること”なのです。これは最後の「オススメポイント」でお話ししたことになります。
他人に頼ってばかりではなく、自分で考える力を身につけ、自らの意思・意志を持つこと
ですね!
もちろん、こんなことを考えなくても作品自体はものすごく楽しめると思いますよ! ですが、せっかく多くのことを感じ、考えることができる作品だからこそ、みなさんにもその感覚を味わってほしい! そんな想いで書かせていただきました。
このブログをきっかけにして、『PSYCHO-PASS』という作品を知り、楽しんでいただければと思います!そしてそこから、作品を通して何か感じ考えていただけたのなら、さらに嬉しく思います!
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コメント
[…] ちなみに清水寺を後にした後は、『PSYCHO-PASS3 FIRST INSPECTOR』を観に行きました!笑 […]