『その雪と血を』の感想・あらすじ・評価|クリスマスに読みたい文庫本!ジョー・ネスボの名作はオススメ?

『その雪と血を』の感想・あらすじ・評価|クリスマスに読みたい文庫本!ジョー・ネスボの名作はオススメ?
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みなさんこんにちは! 小説などのレビューを行っている旅狼のレビュー小屋です!

今回は、ノルウェーを代表する作家ジョー・ネスボ『その雪と血を』をご紹介していきます。

とあるYouTuberさんが「クリスマスに読みたい本」ということで紹介していたことをきっかけに随分と前にとりあえずで購入し、ずっと買って温めていた本を、ついにクリスマスに読了。

知っている人が多いわけではないと思いますが、クリスマスをきっかけに本を読みたい人、クリスマス関連の本を読みたい人、ノルウェー(オスロ)のお話なので北欧関連の物語を読みたい人には、特にオススメしたい作品です。とにかく最後まで読むと、儚く、それでいて美しい物語なんです。読みやすいのも個人的にはオススメポイント。

気になっている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね!


『その雪と血を』のあらすじと感想

クリスマスに読みたい文庫本!ジョー・ネスボの名作『その雪と血を』はオススメ?あらすじと感想

まずは、『その雪と血を』の内容やあらすじ、気になる感想についてお話ししていきます。

あらすじ

1997年のクリスマス前夜、殺し屋のオーラヴは仕事を依頼され、準備に取り掛かっている。標的は自らのボスの妻。それでも淡々と、いつも通りに始末するはずだった。彼女を一目見るまでは…。

ボスの妻であるコリナ、そして過去に助けた女マリア。二人の女との愛に翻弄された彼の選択は、敵対する組織をも巻き込んでオスロの裏社会を大きく揺るがすことになる。

率直な感想

まず言いたいのは、読んでよかった…!

2人の女性の間で自分の心と向き合う始末屋。「愛」とは何なのかを、キャラクターが長々と語るわけではない。それでも、オスロのクリスマスを通じて「愛」とはどういうものなのかを表現してくれています

何より、ただの“良い話”ではない、哀しく、美しく、激しく、儚い、そんな物語なのです。最後の数ページは本当に、うわ〜、となりましたね。笑

人として〜、とか、愛とは〜、とか、そういう教訓じみたことも得られるとは思うのですが、ただただ物語として美しくて儚い。そんな感想なのです。上手く言えないのですが、個人的には心に残る作品になったのは間違いないです。

物語自体も短く、話が凝縮されているのも良いポイント。この小説から本を読んでいこうというのもオススメできますよ!

主人公オーラヴのカッコよさも魅力

主人公のオーラヴの視点で語られる物語であり、このオーラヴがクールで現実的な思考を持ちながら、女性への愛にのめり込んでいくというのが、また絶妙なんですよね。自分が恋の熱に当てられているのをわかっていつつ、その恋に溺れている、みたいな、そんなカッコよさがあるんですよね。

また、登場するなり「おれにはできないことが四つある」と言いつつも、できることを淡々と遂行するというスタイルも個人的にはとても好きなポイントですね。常に思考しており、現実的で、それでいて夢みがちでもあるという、とてもリアルな男なんです。

スタイリッシュとも男前ともまた違った格好良さがあるというのが主人公オーラヴであり、そんな”リアルさ”が彼の魅力をさらに惹き立てているのかもしれません。


『その雪と血を』はこんな人にオススメ

クリスマスに読みたい文庫本!ジョー・ネスボの名作『その雪と血を』はオススメ?読むべき?

では、上述の感想の上で、『その雪と血を』はこんな人にオススメです。

・『その雪と血を』が気になっていた人
・クリスマスに関わる本を読んでみたい人
・北欧が舞台の作品、北欧出身の作者の作品を読みたい人
・このブログを読んで気になった人

👉クリスマスに読むなら『クリスマス・キャロル』もオススメ!


『その雪と血を』の名言や要約

クリスマスに読みたい文庫本!ジョー・ネスボの名作『その雪と血を』はオススメ?名言・要約・あらすじ・内容

では、『その雪と血を』で個人的に気に入った名言、内容の要約をご紹介します。

ときどき思うのだが、人間というのは親に負けない生き方をしていると感じる必要があるのではなかろうか。

p12-13

意外と、本当にみんなが思っていそうなこと。少なくとも、無意識に誰かと自分は比べている気がする。

武器をどっさり身につけた疑りぶかい四人の凶悪犯を相手に、ポーカーをやっているような気分だった。しかもこちらは、ちょうどエースが四枚そろったところ。いい話というやつは、ありえないほどいい話だと、悪い話になることもある。

p22

実際この世の真理に近いことな気がするし、この物語の行く末を暗示する一節でもあるというのが深い。

『その雪と血を』では、こういう語りをオーラヴの視点で織り交ぜつつ、オーラヴの素直な気持ち、言葉で描かれているのがとても面白く、リアルなんですよね。そんなところも、この作品が読みやすく、親しみやすく、だからこそ最後には印象に残る作品になるのだと感じました。


『その雪と血を』の基本情報

クリスマスに読みたい文庫本!ジョー・ネスボの名作『その雪と血を』はオススメ?出版社・作者・ジャンル

最後に、『その雪と血を』の基本情報です。

【著者】ジョー・ネスボ(Jo Nesbø)

【作品ジャンル】長編小説

【出版社】早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)


まとめ

『その雪と血を』の感想・あらすじ・評価|クリスマに読みたい名作!ジョー・ネスボの小説はオススメ?

ということで今回は、ジョー・ネスボ『その雪と血を』をご紹介してきました。

こんなにも、”美しくも儚い”小説を読んだのは初めてかもしれない。そんなふうに思わせてくれた一冊でした。

ぜひ気になる方はお手に取ってみてください。きっと、いつもの本とは違った感覚と感想を、あなたに与えてくれる本になるはずです。

※ちなみに、『その雪と血を』の続編にあたるのが『真夜中の太陽』という作品なのですが、登場人物は一部が同じなだけのようです。

※「その雪と血を」と調べると「映画」と検索候補が出てきます。どうやら『スパイダーマン』などの出演で知られる俳優のトビー・マグワイアが、監督権プロデューサーとして映画化するという話が、2017年に上がったそうです。2023年末時点では特に続報がないので真実かは定かではありませんが、もし本当に映画化されるのであれば、とても楽しみな話ですね! ちなみに、作者ジョー・ネスボの『スノーマン』は映画化されています。


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