みなさんこんにちは!映画などのレビューを行っている旅狼のレビュー小屋です!
今回ご紹介するのは京都を舞台としたアニメーション映画『HELLO WORLD』です!
評判・口コミをざっくり観てから行ったのですが、結構レビューの高低、好き嫌いがはっきり分かれている印象でした。検索すると「ひどい」「つまらない」と出てきてしまうので、どうしてもネガティブな印象を抱いてしまいますが、、
そんな『HELLO WORLD』について、観てきたてホカホカの状態で、あらすじや映画情報はもちろん、ネタバレありで感想や評価を書いていきます!『HELLO WORLD』が気になっている方はぜひ参考にしてみてください!
アイキャッチ画像出典:『HELLO WORDL』公式サイト
『HELLO WORLD』 あらすじ
京都に暮らす読書好きで内気な男子高校生「直実」。そんな直実の前に突如現れた、未来から来たと言う「ナオミ」。
ナオミは、同じクラスメイトにして共に図書委員を押しつけられた「一行瑠璃」と、直実が3ヶ月後に恋人になると告げる。同時にナオミは、付き合い始めてすぐに不運な事故によって一行さんは亡くなってしまうということも伝える。
戸惑う直実にナオミは、一行さんを救う手助けをしてほしいと願う。そのための手段として、ナオミは直実に「データ」に介入して自在にイメージしたものを形作ることができる力「グッドデザイン」を与える。
特訓の成果もあって、グッドデザインを着実にものにしていく直実。果たして二人は、一行さんを救うことができるのか。
そして、その先で直実が知った真実とは…?!
個人的には「データ」と言う部分が、『HELLO WORLD』における重要なポイントだと感じましたね。
ちなみに、公式のストーリー紹介はこんな感じ。
京都に暮らす内気な男子高校生・直実(北村匠海)の前に、10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミ(松坂桃李)が突然現れる。
ナオミによれば、同級生の瑠璃(浜辺美波)は直実と結ばれるが、その後事故によって命を落としてしまうと言う。
「頼む、力を貸してくれ。」
彼女を救う為、大人になった自分自身を「先生」と呼ぶ、奇妙なバディが誕生する。
しかしその中で直実は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、そしてこの現実世界に隠された大いなる秘密を知ることになる。
『HELLO WORDL』公式サイト
『HELLO WORLD』 感想と評価
『HELLO WORLD』のジャンルは、大きく括ると「SF」になるでしょう。これは主人公の直実が劇中で、「SFが好きだ」と発言しているのも関係している気がします。
また、ヒロインの一行さんは「冒険物が好き」と発言しています。そして、「主人公が苦難を乗り越え、目的を達成する姿に憧れる。自分もそうありたい」と言います。
そこから、「SFであると同時に、直実と一行さん二人、特に直実の”世界の”冒険と成長物語」とも言えると思いました。
ただ、あくまでベースはSFですから、話が結構わかりにくいのは事実です。多くの方がレビューに、「映画を見た後に考察を読み、もう一回行って理解した!」と書いていた意味がよくわかりました。笑
少なくとも、考察を読むのは必須だと僕も感じました(あるいは自分の中で考察の結論を導く)。ちなみに僕は、こちらの方の考察を読んで「なるほど〜!」となりましたね!笑
『HELLO WORLD』 考察と解説
ここから本格的に、僕の評価と考察を進めて行きます! ネタバレがありますので、避けたい方はこの後このまま映画を見に行きましょう!笑
(以下ネタバレあり。)
まずはストーリーを確認しよう
冒頭から未来から来たナオミは、「現実世界に生きていると思っていた直実が生きる世界は、実はデータで創られた世界」だと、直実に伝えます。(僕は「仮想現実のようなもの」だと解釈しました。『SAO』の「アリシゼーション」を見ている方は、「アンダーワールド」をイメージするとわかりやすいかもしれません。)
しかしそんな世界で、ナオミはナオミの世界では死んでしまった一行さん(瑠璃)を救って欲しいと言うのです。
冷静に考えると、この時点では未来のナオミに実利的なメリットがないのですよね。「一行さんが救われ、過去の自分と結ばれて、はい、ハッピーエンド。」これを見るためだけに未来から来たというのであれば、何ともお人好しすぎる。
ということで結局、一行さんを救う計画には裏があります。実は未来のナオミの世界の一行さんは、実は死んだのではなく脳死の状態であり、10年前の直実の世界の一行さんを事故の際の精神状態と同レベル(=直実のことを真に愛している状態)に持っていくことで、未来の一行さんの体に過去の一行さんの精神を入れて、脳死から復活させようというものでした。(ざっくり言うと、「事故に遭った当時と同じ状態の過去の精神を、未来の体に入れることで脳死の状態から蘇らせる」というものです。)
画して、ナオミの計画は成功します。が、それによって過去の直実の世界からは一行さんは消えてしまいます。さらに、過去の直実の世界の「データ」世界はもちろんのこと、未来のナオミの世界の「データ」も改ざんしてしまっています。過去の直実の世界では、死ぬ運命にあった一行さんが一度は危機を逃れるものの、未来のナオミの介入によって”消えてしまった”。未来のナオミの世界では、脳死のままでいるはずの一行さんが意識を取り戻してしまった。
これによって、過去の直実の世界ではシステムの防御機能・データ修復機能が働き、世界を壊し、創り直すという作業が始まり、未来のナオミの世界では重複した存在である一行さん(体と精神は別物とシステムは判断した)と直実&ナオミを消去しようとします。
この時、直実は一行さんを救うためにナオミから与えられていた力「グッドデザイン」を再度使用できるようになり、今度は直実が未来のナオミの世界へ行き、一行さんを救い出す、という流れになります。
Let’s 考察
直実とナオミの信念の吐露・一行さんへの想いの回想がありながら、ナオミは自分を消すようにと直実に迫り、結果的にその通りとなって何とかシステムを止めた直実とナオミ。直実は先に過去の世界に戻っていた一行さんの元へ戻った、、かに思われたが、どうやら新たな世界が構築され、そこに来たのだと直実は言いました。(これが『HELLO WORLD』ということですね!)
そして最後の最後のワンシーンで、月面の研究所のようなところで、目を覚ましたナオミとナオミに抱きつく白衣姿の一行さんが映されるのです。これが考察を読まないとなかなかわかりにくい部分。
どうやらこれは、実は事故によって意識を失っていたのは直実の方で、仮想世界(データの世界)において未来の精神であるナオミが一行さんへの素直な想いを取り戻したことで、過去の直実の精神・体と一致した状態となったのが理由だと考えられています。
つまり、ナオミが一行さんを救うために行っていた行為は、実はナオミ(直実)を救うために一行さんが行っていた行為だったということなのです。これによって現実の直実(ナオミ)が意識を取り戻し、今回見ていたのは一行さんが再現したデータの世界で、直実とナオミが起こした行動の記録だったというわけなのですね。
考察・解説のまとめ
ということで、考察を読んで大まかな流れにできた穴を埋めていけば、理解は100%とは言えないまでも完了するかと思います! 個人的には、低評価をしている人がいうほど難しくはなく、各登場人物たちの心情・行動原理も一貫性があり、わかりやすいものだったと思います。
直実は「一行さんのため」という行動原理のもとで常に動いていたし、ナオミは「一行さんの笑顔が見たい」という行動原理がハッキリしていた。一行さんは感情が表に表れにくいキャラでしたが、「直実を信じる」という一貫性があったように感じます。その中で、データの世界を改善してでもそれら自分の”信念”・”願い”を貫き通すという感じですね。
そういう意味では、『天気の子』の主人公帆高が、空の仕組みを変えてでもヒロイン陽菜を救うため行動したというのと近いものがありますね。この夏・秋はこういったアニメが立て続けにリリースされたわけですね〜
直実、ナオミ、一行さんのキャラクターはそれぞれ魅力が一貫されており好きになれる、そしてテンポも良いということで、好感が持てる良い作品であると僕は感じました!
強いていうなら、もう10分でも延ばしてお話をよりわかりやすく、キャラの信念や想いの理由の深掘りをよりできればなおよかったと思います。あとは、一行さん役の浜辺美波さんの声は若干気になってしまいましたね。。声優さんを使わない素朴な感じは出ていたのですが、同じく本業が声優ではない直実役の北村匠海さんとナオミ役の松坂桃李さんの演技と比べてしまうと…という感じでした。
「問いかけ」という部分は、「たとえ世界がデータであっても、誰かを想う気持ちは本物なんだ」というところでしょうか。僕たちが今生きる世界もまた、実はデータなんじゃないか、なんていうオカルト説もあるっちゃありますからね。
ネットの世界がどんどん拡充され大きくなっている今、「一体”現実”とは何なのか」ということは、意外と僕たち現代人にとってはそこまで遠くない命題なんじゃないかとも感じましたね〜
『HELLO WORLD』 配信情報
最後に、映画『HELLO WORLD』の配信情報をご紹介します。
2022年4月現在、追加料金なしの無料で見放題なのは、「Amazon Prime Video」のみとなっています。Amazon Prime Videoに登録されている方は、ぜひ見てみてください!
Blu-ray・DVDは、Amazonなどで発売中です!
『HELLO WORLD』 映画情報
監督
伊藤智彦
『ソードアート・オンライン』を手がけた監督
脚本
野﨑まど
キャラクターデザイン
堀口悠紀子
アニメーション制作
グラフィニカ
キャラクター・声優
堅書直実:北村匠海
一行瑠璃:浜辺美波
カタガキナオミ:松坂桃李
勘解由小路三鈴:福原遥
カラス:釘宮理恵
ほか
主題歌
OKAMOTO’S 『新世界』
Official髭男dism 『イエスタデイ』
Nulbarich 『Lost Game』
『HELLO WORLD』 まとめ
ということで今回は、『HELLO WORLD』の映画情報に始まり、感想や評価、考察を書いてきました!
世の中の評価はマイナス面が強めですが、個人的にはかなりオススメの作品です!! 気になっている方はぜひ、「見るだけ見てほしい」と思いますね! まぁこれを言ってしまっては身も蓋もないですが、、
映画でも本でも何でも、結局、自分がどう感じるかは、”自分で”見てみないと、読んでみないと、やってみないとわかりませんから。
世の中の人の多くが「つまらない」と言っていても、自分は面白いと感じることだってある。もちろん、逆もしかり。
気になるなら、自分の目で見る。耳で聞く。肌で感じる。まさに、自分の「現実」を形作る要素と言っても過言ではないのが、自らの「経験」ですからね!
ともあれ、映画『HELLO WORLD』が気になる方はぜひ、見に行ってみてください!
👆『HELLO WORLD』を見た際の、京都一人旅観光の様子です!
👆『HELLO WORLD』の聖地巡礼「上賀茂神社」の観光情報はコチラ!
〜追記〜
数日が経っても妙に『HELLO WORLD』へのワクワクが収まらず、京都では「鴨川デルタ」と「上賀茂神社」へ聖地巡礼し(これはもともと行く予定だった場所がたまたま聖地だったのだが)、なんと原作小説とスピンオフ小説まで買ってしまいました…!
主題歌のOKAMOTO’S『新世界』、Official髭男dism『イエスタデイ』、Nulbarich『Lost Game』はヘビロテしてますし!笑
なんでこんなハマっているのか自分でもイマイチわからないのですが、、こう、”ビビッ”と来たのでしょうね!!笑笑
口コミとか評判とか評価とかは本当に”参考程度”にしかならないし、結局、自分の感性がすべてだなぁと改めて感じさせてくれた作品でした。
「どのVODが一番いいの?」とお悩みなら、『Hulu』か『U-NEXT』で決まり!
○Hulu
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コメント
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